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【報告】業務リーダーキャリア形成研修  長野3生産者・産地見学報告


6月27日(木)・28日(金)の2日間、長野県に生活クラブ生協の職員(業務リーダー)のキャリア形成研修に行ってきました。
当日は長野県内の3生産者を訪問し、消費材を含む様々な事を学びました。今回の研修に参加した職員より、学んできたことについて報告します。

美勢商事㈱(餃子・春巻など冷凍食品:長野県塩尻市)

生活クラブ旭センター・業務リーダー 小林 洋行

餃子の生産者である美勢商事さんの工場視察と学習会・交流会に参加しました。
工場視察では、工場内の清潔さ・原料の管理などを視察しました。
製造工程は機械によるものが多かったですが、挽肉に小骨や余計なものが入っていないかの点検作業など、細かい作業は人の手と目でしっかりされていました。また、キャベツの水分を抜くことで水分調節していることや、小麦と塩だけで作った皮は添加物が入っていないため破れやすく、機械で摘むと破れるために人の手で取り出しているなどを知りました。生活クラブを代表する消費材である餃子が、製造現場で丁寧に作られていることを見ることができました。


工場内での説明の様子
製造設備から手作業で取り出される餃子
美勢商事・野本副社長による学習会では「会社の企業理念」に感銘を受けました。
「健康に役立ち安全で豊かな食生活に貢献する食品をお届けしよう」「食べ物本来の商品をお届けしたい!」という思いは生活クラブと同じです。添加物や輸入野菜・遺伝子組み換え作物を使う事で安価な餃子が市販品として出回っている状況で、美勢商事さんは地産地消の考え方を大切にし、なるべく身近な国産原料を使っていました。国産原料の確保は年々と難しくなってきていることからニラの自社栽培を行っているとのことでしたが、実際に無農薬で育っているニラを見たところ、本当に新鮮でみずみずしく、おいしそうに見えました。他にも何か所か畑があるとのことで、こだわって生産されていることを感じることができました。また、平田牧場の豚肉など、生活クラブの提携生産者からの原材料を多く使用しており、各生産者との強い繋がりや想い、信頼関係を伺い知ることができました。

いくら機械でオートメーション化しても、どうしても機械では不具合が出る。その不具合は添加物で補うと、安価な餃子が出来上がる。それは果たして食べ物なのか・・・無添加の国産原料で大事なところは人の手でやるということ、そのことが安全で安心な美味しい美勢商事の餃子に繋がっていると感じました。現場で実際に自分の目で見て聞いて感じることで、1つの餃子がもつ「物語を」学びました。

「人は良い」と書いて「食」!食べるということは楽しい!楽しさは美味しさが無くては笑顔になりません。笑顔は人を豊かにする! これからの食の未来を考えていくことの重要性を感じ、生活クラブ生産者の想いを拡げていかなければならないこと。そのためにも、1人でも多くの仲間を作って利用していくことが大切です。美勢商事さんの生産現場を視察し、餃子を通して学習した現場の‘生の声’を、組合員と一緒に考え、伝えて行くことが大事だと思いました。


酒井産業㈱(木工品など:長野県塩尻市)

生活クラブ港南センター・業務リーダー:岡本 原

<漆塗り職人が一枚一枚丁寧に>

塩尻市街から車で30~40分ほど南へ下ったところにある「木曽谷」と呼ばれる山あいに、酒井産業の社屋がありました。まずは、社屋から車で5分ほどの所にある「木曽平沢」で漆塗りをしている職人さんの作業を見学しました。
10人入るといっぱいになってしまう小さな作業場で、塗師の小坂さん夫妻が1枚1枚丁寧に漆を塗っていました。一度漆を塗っては布や和紙で拭き取ってしばらく乾燥させるという工程を3~4回ほど繰り返す「拭き漆」という製法で作られたお盆は、薄い漆の層に包まれることで丈夫になります。
また、漆は湿度が高いと逆に乾燥して硬化する性質があるとのことで、製品化してからも30年ほどかけて徐々に硬化し、丈夫になっていくそうです。普通の塗料だと塗った直後が一番丈夫でそこから徐々に劣化していきますが、漆の場合はそれが逆であるということ…知らなかった。奥が深い!


一枚一枚、手作業で丁寧に漆を塗っています
漆の原液はクリーム色。空気に触れることで茶色になります
<奥が深い日本の森林資源をめぐる話>
場所を酒井産業社屋へ移して、酒井慶太郎社長のお話を聞きました。ここでも今まで知らなかった「へぇ~」の連続でした。
日本は国土面積の約70%が森林で、世界でも木材資源はとても豊富にある国です。しかし、現在の木材自給率は約30%と非常に低い状態にあります。燃料が薪・炭から石油・ガスに代わり、木材輸入が自由化されて林業が衰退、人の手が入らない森林が増えてしまっています。特に人工林は人による手入れ(間伐)が必要で、日本国内の人工林の多くは今、伐採時期を迎えています。
森林資源を有効活用するためには「伐採 → 搬出 → 利活用」を進め、山への資金循環を作る必要があります。酒井産業はその「利活用」部分を主に担い、それぞれの製品に合った木材や加工場を選定、全国120社ほどの工場と提携して製造・販売しているとのこと。木は製品になるまでに60年ほどかかるので「利用の見通しを立てる生産者への約束が重要」と酒井社長は語ります。まさに生活クラブの「サステイナブルな」考え方に繋がりますね。


<おすすめ消費材は「木曽ひのき箸」>
 漆器類、木のお弁当箱や台所用品、生活用品、木のおもちゃ…沢山ある酒井産業の製品の中から、酒井社長にイチオシ消費材は何かを聞いてみました。
酒井社長の答えは「木曽のひのき箸」。戦後満州開拓から引き揚げて木曽に戻ってきた人たちが、生計を立てるためにひのきの切り株から「なた1本と木づち」のみで作り始めたのがルーツで、現在は機械化こそしているものの、当時のままの箸の形状を守っています。「木曽ひのき箸は戦争の悲惨さや平和を維持する気持ちを受け継いでいく意味がある。酒井産業の消費材の中でもとても思いのある材です」と、酒井社長の熱い気持ちが伝わってきました。ぜひみんなで利用して、次の世代へ伝えていきたいですね!


漆の木の見本を手に話す酒井社長
思いのつまった「木曽ひのき箸」



(農)会田共同養鶏組合(鶏卵:長野県松本市)


生活クラブあやせ総合センター・業務リーダー 吉田 雅子

長野の農事組合法人・会田共同養鶏組合を見学させていただき、生産者から話を伺ってきました。
まずは、色々見学させていただいた中で特に印象に残った飼料製造工場をご紹介します。
飼料(鶏のエサ)は飼料業者から購入するのが大多数の中、会田養鶏では飼料製造工場を持ち、自ら配合した飼料を鶏に食べさせています。
鶏に安心安全で素性の明らかなものを食べさせたいが為に飼料製造工場を建設し、飼料は自ら選び、調達し、配合するという、建設当時(昭和55年)の養鶏業界では型破りな手法を選んだところに、生産者のこだわりと想いを感じ、感動しました。「飼料製造工場のある養鶏場」と一言では済ませられない、たくさんの物語がある工場でした。

「平飼いたまご」の鶏舎
飼育されている国産鶏種の鶏
次に、印象深かった生産者からの話も少しご報告。
生活クラブと提携するきっかけになったのは、安心安全な卵を食べたかったからだろう。と思い込んでいた私でしたが、生産者からの話を聞いてみると、きっかけは全く違うものでした。
当時、汚染が深刻だった諏訪湖をきれいにすべく発足した、「諏訪湖浄化運動」。
その運動の一環として、石鹸の共同購入をしていた生活クラブでしたが、中々地域に浸透しなかった為、もっと生活に密着したもの(鶏卵!)も共同購入できるようになれば、浄化運動の促進に繋がるのでは?という事がきっかけで鶏卵の共同購入が始まったそうです。
鶏卵と諏訪湖浄化運動の意外な関係性を知ることができ、驚きました。
また、AW(アニマルウェルフェアー)の構築を会田養鶏では昭和63年から開始していた話も、とても印象深かったです。

清潔で陽の光がたっぷり入る、明るい鶏舎の中で元気に動き回る鶏達が産んだ「平飼いたまご」。今まで何となく理解していた事ですが、今回の見学で「提携の背景(物語)と生産者の想い」まで知る事が出来ました。
今後は、たまご1つにギュッと詰まった物語や生産者の努力に思いを馳せながら、生産者に感謝しつつ、食べる事で支えていきたい。と思いました。

 
今回訪問した生産者は生活クラブホームページで詳しい情報や記事が掲載されています。
是非、下記リンクにある生産者・消費材関連ページもご覧ください。


【消費材紹介ページ】美勢商事・餃子


​【生活と自治・これに賭ける】「木曽谷で産まれる、木の道具の物語 酒井産業」 2019年2月15日掲載

【ニュース】「平飼いたまご」の取り組みが始まります 2019年3月18日掲載

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