生活クラブ神奈川は高浜原発再稼働について反対します。
原子力規制委員会委員長 田中俊一様
内閣総理大臣 安倍晋三様
2016年7月28日
生活クラブ生活協同組合神奈川
生活クラブ生活協同組合神奈川
理事長 藤田ほのみ
高浜原発1・2号機の延長認可を取り消し、廃炉にすることを求めます
原子力規制委員会は6月20日、関西電力高浜原発1・2号機(福井県)の運転延長を認可しました。福島原発事故後の改正法で、原子力発電所の運転期間は原則40年、ただし1回に限り最長20年延長できるとする制度が導入されましたが、延長は例外であったはずです。しかし、7月7日に運転期間が満了する高浜原発を延長させるために、4月に新規制基準に適合すると判断し、6月10日には工事計画の認可、そして今回の運転延長の認可と、延長させる前提で急いで進めたように思われます。また、延長は例外ではなく、普通にあると示したようなものです。
これに対し、生活クラブ神奈川の私たちは強く抗議します。高浜原発1号機は1974年11月に、2号機は1975年11月に運転を開始した、いずれも老朽化した原発です。そのような原発を延命させるのは、安全面から認められません。
原子力発電所の運転期間を40年とするルールは、甚大な被害を今ももたらし続けている福島原発事故を踏まえ、圧力容器が核分裂で発生する中性子を浴びることでもろくなる目安として決められました。高浜原発の1号機の老朽化は既に赤信号ともいわれています。そのような原発を延長することは、圧力容器の破損等が危惧されます。また、問題が指摘されている可燃性の電気ケーブルについては、難燃性ケーブルに交換できないものは防火シートで覆うことが認められましたが、十分な耐火性能が保てるのか疑問です。地震活動が活発化している現状を考えると、老朽化した原子炉が強い揺れに耐えられるのかという疑問もあります。
期間延長は例外に過ぎません、例外の枠を不用意に広げてしまえば、福島原発事故を教訓に作られた制度が効力を持たないことになります。再び、原発依存の道へと逆戻りすることなく、高浜原発1・2号機は新規性基準適合、工事計画と運転延長認可のいずれも取り消し、直ちに廃炉にすることを求めます。
以上