「食品表示基準の一部を改正する内閣府令(案)」に関するパブリックコメントを提出しました

平成27年4月1日にスタートした「食品表示法」について、先送りされていた遺伝子組み換え食品の表示ルールの検討会が昨年から行われ、今年3月に報告書が公表されました。

この報告書に基づき、消費者庁は食品表示基準の一部改正を消費者委員会に諮問し、10月10日よりパブリックコメントの募集が開始されました。

生活クラブ生協・神奈川は今回のパブリックコメントの募集に対し、下記の内容で意見を提出しました。

 


<提出した意見の概要>

【意見1】
すべての遺伝子組み換え食品を義務表示の対象にすべきです
該当箇所:「新たな遺伝子組換え表示制度に係る考え方(補足資料)」3ページなど
 
理由

 現行の遺伝子組み換え表示制度の最大の問題は、表示義務対象原材料の範囲が限られていることです。遺伝子組み換えされたDNAやそれによって発現したタンパク質が最終製品から科学的に検出できる食品のみを表示義務の対象としているため、食用油、果糖ブドウ糖液糖など遺伝子組み換え由来の原料が加工食品などに幅広く使用されているにもかかわらず、消費者の知る権利が阻害されています。 

 現在、加工食品の表示において、ほとんどの食品に遺伝子組み換え表示が見られませんが、これには二つの相反する意味があります。 
 ① 遺伝子組み換え由来の原料が含まれない(義務表示の対象の場合。国産大豆を用いた豆腐や納豆など)。 
 ② かなりの確率で遺伝子組み換え由来の原料が含まれる(義務表示の対象でない場合。輸入の不分別原料から搾油された食用油、輸入の不分別トウモロコシから作られた糖類を原料とした飲料を含む加工食品など)。 
 このように表示がない食品に遺伝子組み換え原料が全く使われていないわけではなく、逆に遺伝子組み換え原料をほぼ100%使って作られている場合があることが、現行制度の最大の欠陥であり、消費者の誤認を招く最大の原因です。
私たちは、生産者と協力して、信頼できる分別生産流通管理の仕組みを作り上げてきました。科学的検証のみに頼るのではなく、トレーサビリティ(社会的検証)を根拠として全品目が義務表示の対象となれば、このような紛らわしさは解消されます。
 
【意見2】
すべての遺伝子組み換え食品が義務表示の対象となるまでは、任意表示は現行のあり方を維持すべきです。 
該当箇所:第3条2「新たな遺伝子組換え表示制度に係る考え方(補足資料)」6ページなど
 
理由
 
 現在、「遺伝子組み換え」あるいは「遺伝子組み換え不分別」と表示された食品を市場で目にすることはありません。そのようななか、「遺伝子組み換えでない」表示の条件だけを厳格化すれば、分別生産流通管理を適切に行なっても「遺伝子組み換えでない」表示ができなくなり、消費者にとって遺伝子組み換えでないものを選択するための表示が実質的になくなってしまうのではないかと危惧します。
 混入率5%以下の分別生産流通管理が適切に実施された食品の表示例として現在示されているのは、「とうもろこし(分別生産流通管理済み)」「大豆(遺伝子組換えの混入を防ぐため分別)」などですが、「不分別」表示と同じく消費者の目からは分かりにくく、特に前者は何の分別かが読解不能です。分かりにくい表示よりもあえて表示しないことを選ぶ事業者が増えることを懸念します。そのようなことになれば、これまで遺伝子組み換えでない原料を確保するためにすすめてきた分別生産流通管理のしくみそのものに対しても大きなダメージとなります。 
 任意表示のあり方については、すべての遺伝子組み換え食品が義務表示の対象となったうえで改めて検討すべきです。

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