「ゲノム編集技術の利用により得られた生物のカルタヘナ法上の整理及び取扱方針について(案)」へのパプリックコメントを提出しました

環境省は「中央環境審議会自然環境部会遺伝子組換え等専門委員会」(以下「専門委員会」)の下に「カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会」を設置し、ゲノム編集技術により得られた生物のどれがカルタヘナ法の対象となるのかと、カルタヘナ法の対象外とされた生物の取扱方針について検討を行いました。カルタヘナ法は、遺伝子組換え作物・動物の輸出入によって生物多様性が損なわれることを防ぐための国際条約「カルタヘナ議定書」を国内で実施するための法律です。

専門委員会で報告案「ゲノム編集技術の利用により得られた生物のカルタヘナ法上の整理及び取扱方針について(案)」が取りまとめられ、9月20日からパブリックコメントが募集されています。

生活クラブ生協・神奈川は10月17日に今回のパブリックコメントの募集に対し、下記の内容で意見を提出しました。


<提出した意見の概要>

[意見1]

・該当箇所:1 カルタヘナ法の規制対象範囲について (3)法律上の整理
・意見内容:カルタヘナ議定書の目的にもとづき、予防的な取り組みを行なってください。

・理由

カルタヘナ法の目的は、国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため、カルタヘナ議定書の的確かつ円滑な実施を確保することです。また、カルタヘナ議定書の目的には予防的な取組方法に従うことが明記されています。ゲノム編集技術の利用により得られた生物のカルタヘナ法上の整理にあたっては議定書の目的に照らし、予防的な取り組みを行なってください。

 

[意見2]

・該当箇所:1 カルタヘナ法の規制対象範囲について (3)法律上の整理
・意見内容:ゲノム編集技術の利用により得られたあらゆる生物をカルタヘナ法における規制の対象としてください。

・理由

カルタヘナ法はゲノム編集技術が誕生する前に作られたもので、法律自体がゲノム編集技術に対応できていません。世界的にも現行の遺伝子組換え生物に対する規制に該当するのかどうか、議論がされている段階です。

ゲノム編集によって得られた生物は自然界での突然変異と区別できないと言われますが、編集により自然界ではありえないスピードでの変異を起こします。遺伝子を人為的に操作すること自体に疑問がぬぐえず、食品流通時のアレルギー問題や、環境変化に伴う生物多様性への脅威に繋がる可能性があります。

カルタヘナ法の目的にある生物の多様性の確保とカルタヘナ議定書の定める予防的措置に則り、ゲノム編集技術全般をカルタヘナ法の規制対象範囲としてください。

 

[意見3]

・該当箇所:2 ゲノム編集技術の利用により得られた生物のうち、カルタヘナ法の対象外とされた生物の取扱いについて
・意見内容:「主務官庁への情報提供」という使用者の自主性に任せる仕組みではなく、情報公開を義務づけ、市民が情報にアクセスできるように規制を行なってください。

・理由

ゲノム編集技術に登録・規制の枠組みがないまま実験研究がすすみ、食品が開発されていけば、生物多様性の確保が脅かされるだけでなく、事故が発生した後では追跡ができず、取り返しのつかない問題が生じます。

過去には研究段階での事故も発生しており、開放系・閉鎖系を問わず、情報提供を求めないままゲノム編集技術の実験が行なわれれば、誰も気づかないうちに環境に放出されてしまう危険があります。

ゲノム編集技術に登録・規制の枠組みがなければトレーサビリティも確保できません。第一種使用(開放系での使用)についても、第二種使用(閉鎖系での使用)についても、法律にもとづいて情報公開を義務づけ、市民が情報にアクセスできるように規制を行なってください。

 

▼提出した意見の全文はこちら
181024public.pdf (PDF)
 

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